Lost decade

高校の仲間と一年ぶりに飲む。
男二人がボロアパートをシェアして住んでいた部屋にワラワラと集まっていた仲間であり、互いの弱さや恥ずかしい過去を知られている仲なので、何を言っても突っ込まれる清々しさは脇の汗がなかなか乾かないのに焦る感覚みたいなものか。
お互いバラバラの道を選び集まる回数も減ってしまったが、会えばチキチキと時間が巻き戻り、時間が過ぎたことで本音が言えるらしく、久しぶりに楽しい時間を過ごすことが出来た。
偶に会い、あの頃から成長している相手を発見してはこそばゆく感じ、また自分の変化を指摘され苦笑いするのも同じ学校で時を刻んだ仲間同士の特権なんだろうな。
背負う物は違うけど、こうしてお互いの成長を共に喜びあい飲めるオマイラが好きである。