自然人の権利能力の消失

民法の授業で、権利能力の始期と終期について学んだ。
始期については、自然人は出生によって権利能力を所得する。
終期では、死亡によってのみ消滅する。となっている。
ごもっともだ!
死亡時期について、心臓停止・自然呼吸の停止・瞳孔反射の喪失の
「三徴候説」と「脳死説」は議論の分かれるところで、
国民のコンセンサスを得なけれればならないと仰られていた。


そこで「皆さんはどちらだと思いますか」との質問、
自分ともう一人以外は全員が脳死説を支持したのだ。
先生もビックリしていたが、自分もかなり驚いた。
これが時代の流れなんだうけど・・・


医療関係のドラマが好きで、
脈拍を測り、瞳孔をチェックし、時計を見る。
死亡宣告をして医者が部屋を出て、関係者がむせび泣く
これが王道なのだ。
それが、床につく衰弱した者に脳波診断装置を
ペタンペタンと着け、全員が脳波形に注視し、
フラットになったところで、時計を見て、死亡宣告・・・
「完全に死んでます」


まじで?だって心臓動いてるよ!息してるよ!
まだ暖かいよ!


そんな時代が来るのかもね。
臓器移植のために脳死を支持する主張も
わからなくも無いけど、身内や友人の植物人間状態を
見てきたものとしては受け入れ難いものがあります。


法的解釈の死と生命の死は同義じゃないしさ。
生についても、着床、人間ぽい形、完全露出と
生命科学の見地と法律、モラルで意見分かれるし。


そもそも、すべての人に平等に訪れる死に
コンセンサスを求めるってなんか納得いかない。